2013年7月17日に開催された Google Atmosphere Tokyo 2013 にて、グーグル株式会社 エンタープライズ 佐藤芳樹氏のセッション「中堅・中小企業の持つ可能性をさらに高めるGoogle Apps」で、日の出ソフトをご紹介いただきました。
当セッションは中小企業におけるIT活用の課題が、クラウドソリューションによって中小企業でもビジネスパフォーマンスが高められるようになってきていることを示すセッション内容でした。
中小企業白書によると、中小企業のIT活用は、コスト面とITリテラシを持つ人材の確保の2つが障壁となり、大企業との間に格差が生じているそうです。Google Apps をはじめとするクラウドソリューションは、その2点を解決することができ、それだけでなく、使い方を工夫することにより、中小企業の強みにしていくことができると佐藤氏は説明されていました。
グーグル社は4月に中小のGoogleユーザー企業に利用状況アンケートを実施され、その中から特に先進的な取り組みをしている日本各地の約20社を訪問し、さらに詳しくインタビューをされました。
その結果、Googleのサービスを工夫して利用し、ビジネスパフォーマンスを発揮しているユニークな企業の未発表事例が集まり、本セッションでは、5社の事例を紹介され、そのうちの1社に日の出ソフトを選択いただきました。
セッションでは、日の出ソフトは3番目に紹介いただきました。上記のようにアンケートやインタビューでいろいろとお話させていただいたなかから、日の出ソフトが先進的でユニークである点として2つ説明されました。
1つ目は、ワークスペースの徹底的なオンライン化です。会社として事業をしていくにはオフィス環境を整備するのにそれなりに経費がかかります。弊社は、社員が快適に仕事ができることは効率化につながるものと考え、作業する場としてのオフィスを持っていません。物理的な仕事場を仮想環境に置き換える、つまり、オンラインでできることはオンラインで行うようにしています。そうしたことが実現できるのはクラウド環境がビジネスに使える時代になってきたからだと思います。コスト面でも、オフィスを持った場合、約17万円かかる経費を3000円に抑えることができています。98.25%のコスト削減効果です。
2つ目は、採用時のGoogleドキュメントの活用方法です。履歴書、経歴書に相当する情報を、Googleドキュメントでフォーマット化し、入社希望される方に記入いただくことで、聞き忘れがなくなるほか、採用後の社員のスキル情報としてそのまま活用します。
採用が内定した時点でメールなどのアカウントを発行し、プロジェクト情報の共有を行います。そうすることでプロジェクトの進め方やスケジュールなど、入社後即、プロジェクト活動を開始することができています。
また、社内ルールなど細々とした会社の仕組みは、Googleサイトで社内ポータルページを作成し、そこにすべて記載し、そのページを見ればすべて把握できるようにしています。
佐藤氏のセッションをお聞きしてあらためて考えたことは、ユニークだと感じていただいた内容は、私たちが快適さと迅速さを求めた結果なのだと思いました。
押しつけている/押しつけられているのではなく、自分たちがこのような環境のほうが快適であると感じています。
また、日々接しているソフトウェアの開発現場ではスピードが求められますが、そのスピードを上回るビジネス環境の迅速さが必要になります。何か問題が起きたら、打合せ日を決めて、数日後に会って決めるようでは遅すぎます。メールなり、チャットなり、ハングアウトなりで、離れた場所にいても、今すぐコミュニケーションをとり、ビジネスを前進させることが必要です。
そうしたことができるのも、いつでも、どこでも、あらゆる端末で、同じことができる Google Appsがあるからこそだと思います。
ちなみに、セッションで紹介されていた他の4社の事例を簡単にご紹介しますと・・・
・Google Mapsで現場と本社の情報共有を円滑にし、業務効率を実現している通信設備工事会社
・重機の配車をカレンダーを使って電話の回数を減らすなど効率化やドライバーの安全確保に努められている建設会社
・ハングアウトでリモートコンサルティングすることで、訪問回数を減らし効率化を実現し、顧客満足が高めたコンサルタント会社
・東日本大震災の復興支援サイトをGoogleサイトで運営されている東北の会社
といったものでした。
コンサルティング会社様の事例で、顧客との打合せをハングアウトで行うというのは、弊社でも応用できそうです。今後もいろいろと工夫をこらして、快適で迅速な事業活動に勤しんでいきたいと思います。